【商】鳥貴族 バーガー事業参入へ　社長*商品提供のスピードや価格はマクドナルドと並ぶぐらいにしたい*全食材を国産に*大手から２人‥

鳥貴族「バーガー事業、居酒屋以上の規模に」大倉忠司社長の狙い
2021年03月05日

http://fp.mainichi.jp/news.html?c=mai&id=20210305k0000m020091000c&t=full

　居酒屋チェーン大手、鳥貴族ホールディングス（HD）が、ハンバーガー事業に参入する。
チキンバーガー専門店「TORIKI　BURGER（トリキバーガー）」の1号店を8月に東京都内で開業する予定。
創業以来、焼き鳥居酒屋「鳥貴族」の運営に徹してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大も受けて戦略を転換。
バーガー事業を「第2の柱」に育て、ウィズコロナ時代に適応する。
創業者の大倉忠司社長（61）に参入の狙いを聞いた。【聞き手・鈴木健太】

　――なぜハンバーガー事業に参入するのですか。
　◆元々、故・藤田田さん（日本マクドナルド創業者）の本を読んだりし、
バーガー事業に潜在的な興味はあったと思います。2～3年前、居酒屋業態の米国進出のため、
ニューヨークやロサンゼルスを視察しました。すると、チキンバーガー専門店の繁盛ぶりがすごい。
マクドナルドの隣に遅れて出店しても、マクドの売り上げが落ちてしまうほど。面白いと思いました。

　日本にチキンバーガー専門のチェーン店はなく、チキンに強みを持つ私たちがやれば話題になる。
イートイン（店内飲食）だけでなく、テークアウト、デリバリーも対応します。
世界展開を視野に、もう少し後の実現を考えていましたが、コロナを受けて
感染病に強い新業態をつくらなければと思い、決断しました。

　――具体的にはどんな店になるのでしょうか。
　◆世間にはさまざまな種類のハンバーガーがありますがチキンバーガー専門であること、
そしてチキンやパン、レタスなど全食材を国産にすることの二つを軸に
他のバーガーチェーンとの差別化を図ります。
商品提供のスピードや価格はマクドナルドと並ぶぐらいにしたい。
今、東京都内で1号店の場所を探しており、今夏に出店します。

　――勝算はありますか。
　◆創業時、（さまざまなメニューが楽しめる）総合居酒屋が中心の時代に焼き鳥に特化し、ここまでやってきました。
今回はいろんな種類のバーガーがある中でのチキンバーガー。
（居酒屋やハンバーガー店のような）成熟市場は専門化するほうがお客様の支持を得られます。
その点、創業時と同じようなビジネスモデルと言え、創業のやり直しだと思っています。
居酒屋業態と同じように店を増やし、スケールメリットをつくります。

　チキンは宗教的な理由で食べられない人は少なく、非常に有望な食材です。
今後、（さまざまな宗教がある）アジアで展開する上で非常に可能性があります。
海外展開を考えると、居酒屋業態以上の規模になるかもしれません。

　――ノウハウや設備はどう整えるのですか。
　◆ハンバーガー大手で20年以上働いて部長まで務めた後、弊社に移った人材が2人います。
新業態の構想は私が練りましたが、ファストフードの強みであるスピードや利便性を踏まえ、
オペレーション（運営方法）の具現化は2人に任せています。
店舗で使う設備も開発中です。

以上